今回の旅で訪れてみたかったところの1つ、永定の土楼。別名、客家土楼(はっかどろう)と言われ、この地域の他の土楼と共に、福建州の土楼群として、世界遺産に登録されています。
客家(はっか)とは、多くを古代中国王族にルーツを持つ、末裔の人々のことで、中国各地を転々としてきた流浪の民のことです。
移民なので、土地を持つことが難しく、商業や教育に従事した人が多かったそうです。独特の言語、文化を持ち、その教育水準の高さから、現在ではアジア各国で成功している人が多く見られ、「中国のユダヤ人」とも呼ばれています。客家出身の政治家は、中国共産党の指導者であった、鄧小平、中華民国総統の李登輝、シンガポールの初代首相、リークアンユー、などがいます。
彼らの住居である、土楼は、外部からの敵の侵入を防ぐために、強固な壁でぐるっと円形に囲まれています。
中央から外に向かって、円を描くように回廊があり、小さな部屋がいくつもあります。
1階が、台所のようです。実は、この土楼に泊まることもできます。
私が訪れた承啓楼は、振成楼、遺経楼と並ぶ、代表的な永定土楼の1つです。
1709年に建てられ、この辺りの土楼では最大で、土楼の王様と呼ばれています。
直径62.6メートル、288部屋もあり、江(チャン)さんという一族が、300人以上も一緒に暮らしているそうです。
中国の田舎には、近代的なものは何も見当たりません。こういった村が、地方にはたくさんあります。 豚がいました!食べられてしまうのかと思うと、微妙な気分です。実は、宿のお嬢さんに、2、3日前に大雨で道が崩れて、バスが事故にあったから、土楼へ行くのは止めた方がいいよ、と言われたのでした。
少し心が揺らぎましたが、どうしてもこの土楼を見てみたかったので、詳しく話を聞いていたら、通りかかった劉さん一家が、親切に、自分たちが乗るバスツアーに誘ってくれ、無事に行く事ができました!
劉さんは、日本に留学していた事があるので、日本語が堪能で、上海にも遊びに来てね!と、とっても親切な方でした。
旅では、ひょんな事から、たくさんの出会いがありますね!
次は、友人の待つ、広州へ列車で向かいます!
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